自分がいまどれくらいきちんと栄養を摂れているのか?不足しているのか、はたまた摂り過ぎなのか。「栄養」や「コンディション」に課題を感じている方にとっては、当然の疑問だと思います。
こうした栄養面のチェック方法は、「インプット」と「アウトプット」の2つに分けて考えられます。今回は具体的な方法も交えながら、それぞれのセルフチェック法をご紹介していきたいと思います。
1つ目の方法は、食品から摂取した栄養素を計算する方法。適切な栄養状態かどうかを、インプット量から予測しようという考えです。 必要な栄養素とその量を知るためには、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」を参考にすれば良いですし、食品に含まれている栄養量を知りたいなら文部科学省「日本食品標準成分表」を確認することも出来ます。ですが、そうした専門的な資料を毎日確認するのは、まったく現実的とは言えません。
その他いろいろな官公庁・研究所などが「コレを参考にすれば、バランスの良い食事できる(適切な栄養状態かどうかを知ることができる)」ガイドラインを作ってくれていますが、いち生活者としては…使いこなすのが少し難しいと言わざるを得ません。
近頃は、こうした毎日の食事・栄養の管理を目的にしたスマートフォン向けアプリも充実していますし、買い物で使うポイントカードを介し購入した食品の情報を知ることで、正しい栄養バランスの食事になりそうかを教えてくれるサービスも登場しています。こちらも継続して利用できる限りは便利で分かりやすいのですが、毎回の入力などで躓いてしまうことも。
そこでおすすめしたいのが、米国農務省(USDA)が作成した「マイプレート」です。
こちら、穀物Grains、タンパク質Protein、野菜Vegetables、果物Fruits、乳製品Dairyを、お皿の描かれた割合で食べるだけで正しい栄養バランスに近づくという、ごくごく簡単なバランスガイド。日本で使う場合は、穀物をご飯やパンとった主食に、タンパク質をお肉お魚の主菜に置き換えることが必要ですが、アナログではありますが、直感的にバランス感が分かる良いチェック方法だと思います。
2つ目は、ご自身の体を使って栄養状態をチェックする方法。目・髪・爪などは栄養状態によって、わかりやすくコンディションが変化します。これを利用する訳です。
特に「肌の状態をチェックする」のはおすすめの方法です。
下の表をご覧いただければ分かると思いますが、肌の健康状態を維持するためには多くの主要なビタミンが関わっており、表中の「気になる状態」も私たちにとって馴染みのあるものばかりです。
サプリメントマイスター®検定公式テキスト
「図表4-2 肌・髪・爪・目・口の症状」を参考に作成
すべての栄養素が摂取できているかどうかは、肌の状態を確認するだけで判断することはできませんが、ビタミン類が補えているかどうかの参考にはなります。「肌が〇〇になってきたぞ」という場合には栄養不足かも知れませんし、肌がきれいに保たれているのであれば、栄養状態はまずまず満足いくレベルと考えることができるのではと思います。
「いやもう少し、突っ込んでチェックしたいんだ!」という方には、大正製薬さんの「ドクターズチェック」がおすすめ。こちら、自分の気になる症状から簡単なアンケートに答えるだけで、栄養状態のセルフチェックを行うことができます。お医者さま監修で作られた、とてもとても優秀なウェブサイトです。
もう耳にタコが出来たと言われるかも知れませんが、栄養は1日にしてならず、継続こそが大切です。栄養的に優れた食品を食べてもすぐに身体に結果が現れるわけではないように、その日の栄養不足も翌日に不調になって返ってくるわけではありません。栄養素による影響は数ヶ月間スパンで生じる緩やかな変化です。
ですから「きちんと栄養を摂れているか?」のセルフチェックも、1日行ったところで大した意味はありません。こちらも継続が大事なんです。ライフログに慣れているならアプリを活用してもいいし、毎日スキンケア派の人は化粧水を塗る前にチェックするなどなど、自分にあった実践しやすい方法を探すことがなによりだと思います。