年末に「第九」を聞く風習は欧米には殆どないそうですが、実は冷え性も日本特有のものらしいです。2020年は平年の気温より低く「寒冬」となっていることもあって、今年は特に冷え性さんにはつらいシーズンかもしれません。ということで、今日は「温活」について!寒い時期だからこそ温かく過ごすのも立派なコンディショニングですよ。
冷えを解消したいなら「身体を冷やさなければ良いんじゃないか」と考えがちですが、それってもしかすると対処療法かも…。足首や手先を温めることも解決方法の一つですが、「冷え」をもう少し科学してみるところから始めてみましょう。
そもそも冷え性は「低体温」とは全く違う状態です。
言うなればそれは「普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、体の一部や全身が冷えてつらい症状」。つまり体温ではなく“手足が冷えている”ことが問題なのです。腹部の最高温ー足背の最低温=6℃と定義する研究もあります。
冷え性は、身体の中心⇔身体の末端の「体温差」が問題なワケです。
ですが哺乳類であるヒトは、体温が一定に保たれる恒温動物のはず。
なぜ、「体温差」生じ、冷え性になってしまうのでしょう?
確かに人体には体温を一定に保つシステムがありますが、これは体内で働く酵素に関係があります。
酵素は生命活動を維持する上で大切な役割がありますが、実は37℃で最も働くという性質をもっています。37℃よりも高くても低くても、うまく機能することができません。ゆえに、暑すぎれば熱を身体から逃がすことで、逆に寒い時は熱の拡散を防ぐことで、身体は常に中心部を37℃に保とうとします。
熱を生む量=熱が逃げる量のバランスを保つことで、体温を一定に、生命活動を維持している訳です。
ところが、寒くなると身体から逃げる熱量がおおきくなり、37℃を維持できません。すると体は中心部に血液を集めると同時に、末端の血管を収縮させることで、逃げる熱を抑えようとします。当然、血管が収縮した末端の手先や足先は、血液が行き渡りにくくなり温度が下がります。
中心温度を維持するため、末端の温度が下がってしまう。この「体温差」こそが冷え性の原因なんです。
では「体温差=冷え」を解消するためにはどうすれば良いでしょうか?
一般的には、身体から逃げる熱量を別の方法で抑えるか、身体が生む熱量を上げるかの2択です。
冷え性さんが足首や手首を温めるのは、身体から熱を逃がさないようにするためだったんですね。
ここで提案したいのが、冷えを解消するもうひとつの方法です。それは「身体が生む熱量を上げる」というアプローチ。
冒頭でお話した、欧米人に「冷え性」が少ないのも、女性に冷え性が多いのも、実は熱を生む能力差に関係があります。そもそも熱を生む能力が高い人は中心部の体温が下がりにくく、したがって末端の温度を下げる必要もない、つまりは「冷え知らず」なのです。
「え……私。日本人だし女性だし、どうすればいいんだー!」というアナタ!朗報ですよ。ちゃんと栄養に基づいたソリューションがあります。その冷え、「湯豆腐」で解決できるかも知れないんです!
思い出してほしいのですが、食後に身体が温かくなるのを感じたことありませんか?これは食事でえられた栄養素が分解され、一部が体熱となって消費される作用によるものです。これを「食事誘発性熱産生」と言いますが、なんとタンパク質は、糖質や脂質に対して約5〜7倍近く、食事にともなう熱を生みやすい特徴があるんだそう。つまり、高タンパクな食事を摂ることで、熱を生むサポートができるのです。
湯豆腐なら、そもそも身体の中から温めてくれますし、女性に嬉しいイソフラボンも豊富、そしてなにより低カロリー。身体を温めてくれる生姜との相性もよし。コレ、最強の冷え知らずフードじゃないでしょうか、どうです?今晩いかがですか?